「デレック ラーセンの作品について」
デレック ラーセンDerek Larsenは古代・中世の窯体構造の一種である「穴窯」による作陶にひかれ,1998年初めてアメリカに「穴窯」を作って以来 現在5つ目の窯を京都・京北の山奥の地にもうけ、日々制作している。
彼は「私の焼きものは自然の美しい色を探求」「窯たきは制作の延長線上にあると考える」「私の使う素材(土)と窯のハーモニーを作品から感じてほしい」と述べている。
思うに日本人は古代から現在まで土器は神聖なやきものと考えてきた。
即ち多くの生物を育む大地の素材「土」に特別な思いを抱いてきた。
デレックラーセンは1995年アメリカカンザス州生まれのアメリカ人であるが、彼の作品にはこの「土」へのこだわり、日本人の独特の感性をも感じられる。
「土」と「炎」がぶつかり合い、そしてそれを調和させた彼の陶芸に注目していただきたい。