京都精華大学は企画展「RAKE UP!」を開催します。RAKE(レーキ)とは落ち葉をかき集めたり、土をならすための道具である「熊手」を意味し、RAKE UPは「かき集める」、「すくい上げる」といった行為を指します。
本展では、本学に関わる新進アーティストの中から、身の回りの素材からネット上に存在するモノまで、対象をフラットにかき集め、編集することをとおして、新たな視点を表現する5組の作家を紹介します。
路上で見つけた気になるモチーフを写真に撮りプリントアウトしたものをベースに、複数の素材や技法を同時に用いて重層的な平面作品を創り出す大八木夏生。コピー機やスキャナ、カメラなどを用いて、身近な素材を自由に採取し、3者の即興的なやりとりをとおして、複製やコラージュという手法の可能性を模索するTHE COPY TRAVELERS。身近にある飲料用のガラス瓶を収集し、窯にいれて熱によって変容させることで、無機質な工業製品を有機的で生命感のある形態へと生まれ変わらせる大東真也。ゴミや廃材などの収拾物や印刷物、写真に描いたドローイングや、グラフィティを用いた作品などを制作するNAZE。デジタルメディアを基盤に、ストリートアートやパブリックアート等、公共圏における表現にインスパイアされた作品を多く制作するやんツー。
彼ら・彼女らが、それぞれの「熊手」によってかき集めた世界は、その意味や記憶、関係性を揺さぶり、今ここの「表現」とは何かについて考察するきっかけとなるでしょう。
出品作家:大八木夏生、THE COPY TRAVELERS、大東真也、NAZE、やんツー