"君はきっと、独りじゃない。これから先はどうかわからないけれど。"
六送会。そう呼ばれていたのは、深土小学校の本年度卒業生たちを見送る、学芸会のことである。
4年B組は、授業で学んだ『スイミー』のお芝居を発表するため、練習に励んでいるはずだった。
ある日、ある児童の母親が深土小を訪ね、訴える。
「先生、どうしてうちの子がスイミーではないのですか?」
不登校になる児童。度を超えた抗議に、休職に追い込まれる4年B組の担任。
4年B組『スイミー』の稽古場で、いったいなにがあったのか。
ここにいない児童と担任をめぐり、皆の証言が食い違い、困窮を極めるとき、宙(そら)から演劇の精霊が舞い降りる…
劇団しようよ20ヶ月ぶりの新作本公演。